農業分野から排出される温室効果ガスは、いろいろな経路があります。その中でも、土壌そのものから排出されるということに注目しなければいけません。農業分野が、温室効果ガスの削減に役立つといわれるのは、こうした土壌から排出されるものが多いからです。

生態系ということを考えなければいけませんが、植物は光合成とともに二酸化炭素を吸収し、根や葉を形成して行きます。植物は二酸化炭素を分解しなくしてしまうのではなく、有機物として炭素を利用し成長するのです。この植物が枯れて土に戻るとき、地中の微生物が分解し、二酸化炭素として空気中に戻します。この量が釣り合っている状態を作ることが、カーボンニュートラルと呼ばれる状態です。

ところが、実際には温室効果ガス減として、農耕地への窒素施肥や家畜の排せつ物があります。農業分野での対策を進めるということが、温室効果ガスの削減を考えた場合に重要になってきているのです。

特に、農耕地を作るために森林伐採をおこなうという、農作地拡大の問題もあります。農業を振興するあまり、林業を捨て農業にシフトし続ければ、農作地を確保するために伐採をすることになるでしょう。こうした問題も、農業分野の温室効果ガス対策として、グローバルに考えていかなければいけない問題なのです。